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2017.08.09

ベルリンの都市型エコヴィレッジHolzmarkt。ネオヒッピーがつくる自然と文化と経済の循環コミュニティ

TEXT BY SAKI HIBINO,PHOTO BY MIZUKI KIN

かつて、ベルリンにあった伝説のクラブBar25。夜な夜なクレイジーなパーティを主催してきた創始者のユヴァル・ディーツァイガーは、かつての楽園を去った後、21世紀型のネオコミューン「ホルツマルクト」をつくり始めている。18,000㎡もの広大な敷地を手にした彼はいま、住居とイノベーションハブ、クラブ、幼稚園、レストラン、ホテルが集う複合施設を仲間と共に建設中だ。世界各地で「都市」のあり方が再定義される今日において、アングラ&オープンカルチャーの聖地ベルリンで進む、現在進行形の都市型エコヴィレッジ計画について尋ねた。

ベルリンを東西に分けるシュプレー川沿いの18,000㎡もの広大な敷地。ここに21世紀型のサスティナブルなエコヴィレッジ「ホルツマルクト(Holzmarkt、木材市場の意)」が2017年に誕生した。

舵を取るのは、かつて世界中のパーティフリークたちが集結した伝説のクラブBar25の創始者たちだ。この世界にクレイジーな楽園をオーガナイズしてきた彼らは、現在ベルリンでネオヒッピーと呼ばれる新たな起業家としてムーヴメントを巻き起こしている。

伝説のクラブBar25と突然の退去勧告
右奥のワゴンからBar25は始まった

まず、ホルツマルクト計画に至る経緯を辿りたい。もともとの始まりは、2003年、小さなワゴンのイリーガルなパーティから始まったBar25だった。

いまでこそベルリンのクラブ文化はベルクハインを筆頭に有名だが、このBar25の伝説は数知れず。木曜に始まったパーティが、時には翌週の水曜の夜までノンストップで繰り広げられたという。日時の感覚はもちろん、自分が寝ているのか起きているのかさえもわからなくなるメルティングでカオスな空間。ここでは自分が何者かであるかは関係ない。ベルリンを訪れたクラブ好きの人ならば誰しもが恩恵を受けた貴重な場所であったという。お金儲けではなく、楽しみを追求しつくすという気持ちから生まれたこのパーティは瞬く間に仲間が集い、2004年に小さなヒッピーヴィレッジを築くまでとなった。

当時のBar25の建物の名残

「Bar25はもともと、ベルリンの壁があった場所なんだ。壁の崩壊後、13年間放置されていてね、木が生え放題の荒地だった。土地の所有者はベルリン市だけど、当時は閑散としすぎていたから、何をやってもいいと許可を得て。最初は夏の週末だけパーティをオーガナイズしていたんだけど、次第にみんなの要望を聞いてレストラン、ホテル、サーカス、シアター、バーなどを全部DIYで作っていったんだよ」

しかし2009年8月31日、伝説のクラブBar25は、突然終焉を迎える。

2000年代初頭、ベルリン市はシュプレー川沿岸5地区で「メディアシュプレー」という事業計画を地区議会・商工会議所などと共に構想していた。ベルリンの壁崩壊前まですべてベルリンの西側にあった、テレビ局や新聞社などの大手メディアの本社を移転する計画だ。この地に高層ビルを建て、マスコミ企業を中心としたオフィス・商業施設の誘致に乗り出したのである。

「幾度となくベルリン市から立退きの要求を受けていた。Bar25の立ち退きに対し、約1万人のベルリン市民と共に反対デモを行なったよ。それでもベルリン市は立退き要求を撤回しなかった。なぜなら彼らの計画する『メディアシュプレー』は莫大な資本が必要とされるからね。そして、この土地は競売にかけられることとなった。

しかし僕たちもそこでめげなかった。奇跡的にもスイスの年金機構ファンドの支援を受けることができ、市との競売に参加し18,000㎡の敷地を75年間リースする契約に至ったんだ」

音楽でつながる、次世代の革命家ネオヒッピー

18,000㎡の敷地を、クラブカルチャー施設が獲得したと言うニュースはすぐさま話題となった。

ホルツマルクトのあるフリードリヒスハイン・クロイツベルク地区は、現在非常に地価が高騰している地区の一つである。ベルリンの不動産価値は長期的な上昇が見込まれる確実な投資であることから、スイスの投資機関である年金機構がホルツマルクトに支援を申し出たのだ。

2008年、彼らは多彩なプロジェクトを実現するための段階的な開発を続け、計画の持続可能性を検証する「都市創造協同組合」を組織し、ホルツマルクト計画の構想をスタートした。

現在では、世界中の投資家や個人から資金調達を得ている。大企業や政府、投資家との交渉を丹念に続け、社会問題に対し、平和平等主義をビジネスに組み込み、食や環境・都市問題などの解決をめざしている。彼らのようなネオヒッピーを「次世代の革命家」と世間が呼称するのはこの姿勢からだろう。

そしてまた、ホルツマルクトが世界に示した最大の先進性は、ニューヨーク、東京、上海のような経済効果をベースとしたものではなく、市民の生活と直結した文化とコミュニティを育てる持続可能なエコヴィレッジを、都市の中心部につくりあげたことだ。

「僕たちの計画が実現に至った要因はいくつかあると思っている。

1つ目は、僕たちはお金を欲しがらないってこと。

僕たちは不動産屋ではなく、ドリーマーなんだ。経済目的ではなく、みんなで自分たちが欲しいと思うものを最初に考えて、どう現実化していくかを協議するプロセスを取っている。Bar25の立退き後にオーガナイズしていたクラブKater Holzig、そして現在のKater Blauもすべて、純粋に音楽を楽しむ気持ちから生まれている場所だからね。同じように音楽を愛する人たちの共感を得ることができたんだと思う。

2つ目は、行政に携わる人たちのサポート。

クラブをやっている間に、3〜4万人以上のお客さんと知り合った。その中には政治家や市の職員もいた。彼らも僕たちの場所でインスピレーションを得て、育った仲間の一部。僕たちの夢を実現するために、彼らも一緒に動いてくれたことは大きいね。よく僕たちがこの場所を政府から勝ち取ったと言われるけど、実際は政府の中にいる人たちも一緒に戦ってくれたからこの結果があるんだだよ。政治関係者であろうが、犯罪者であろうが、文化を享受しリスペクトする精神に変わりはない。それを、後世に残していきたいと思う気持ちもね」

市民の生活と直結したコミュニティ

ホルツマルクトは「自然、経済、文化を考え、生活と仕事の創造のためのオープンなエコシステムを作成する」を理念に、住居や農園、宿泊施設、スタートアップ向けのイノベーションハブ、保育園・幼稚園、シアター、クラブ、そしてスパまでの実装を計画している。現在も、“Dojyo”と呼ばれるラーニング施設やギャラリー、ホテルを建設中だという。

「ホルツマルクトを運営する協同組合は14名で形成されていて、その14名がそれぞれアイディアを持ち寄りどういった場所にしていくかを計画していくスタイルをとっています。

14名のうちの3名は各別の法的に認められた団体の代表者。例えば、この周辺の地区の住民団体の代表、資本出資している企業の代表、造園業の団体の代表などかな。
残りの11名は単体で関わっていて、11名のうち7名はBar25やKater Holzigのオーナーやレストランのオーナーなどその当時から一緒に働いてきたメンバーだよ。

14名全員が平等に1票を持っていて、何かを決める際は投票で決め、3名の団体代表者はそれぞれの団体の意見を汲み上げ、1票を投じている。小さな社会が、ここでは形成されているんだ」

地域住民の意見をすべて聞くことはできないけれど、それぞれの団体のバックには何百人もの人々が存在し、彼らの意見を汲み上げて、事業に反映している。市民や出資企業の社員の生活の中に、この場所は自然と組み込まれているのである。

「僕らはみんなドリーマーだから、アイディアも時には超クレイジーだったりする(笑)。その度、弁護士や建築家、各種専門家の人々に軌道修正されることはあるけど、ここで暮らす人たちが求めていて、本当に有益だと思うものに対して、自分たちの美学は曲げないよ。

例えば、幼稚園や保育園の建設。実際につくるとなると厄介な法律の縛りがいくつもあって、実現にも時間はかかった。でも、ここで働くほとんどの人には家族がいるから、仕事と家庭のバランスをつくる上でも、ここはどうして必要だった。現在通っている子供の約7割は、従業員の子供だよ」

かつてパーティフリークだった大人たちも時を重ね、家族を持ち、環境が変わっていく。

週末に開催されるパーティには家族連れの姿も目立つ。熱狂的なダンスミュージックの中で大人たちが踊り狂う横で、子供たちのための音楽イベントも開催されている。一流のアーティストの音楽に合わせて、歌を歌ったり、ダンスをする子供たち。

ホルツマルクトは、大人や子供、そして高齢者も含め、この場所に集う全ての世代の人々が生活や仕事、文化に対し柔軟な選択ができるような共生コミュニティの形成を目指しているのだ。

次世代のアーティストを育む

しかし、こうしたカルチャー施設を続けていく上で最難関の課題の一つが、持続的な経営システムを築けるかどうかだ。

「ホルツマルクトを、利益のために運営している訳ではありません。

この場所が、僕らにとって最高の場所で、アートや音楽の文化を育てていくというビジョンに基づいて僕たちは共に動いている。僕たちの組織はみんな家族のようなもの。クラブもトレンドに乗っかるのではなく、芸術を愛する人の思いが詰まった空間にしたいんだ。

そしてアーティストを援助していくため、彼らからお金を取ることはしない。彼らがパーティを開催するにあたって最低限の場所代をもらうことはあるけれど、主に飲食店の売上がこの場所の運営費になっているよ。

まあつまり、来場者の飲むビールが僕らの最大利益(笑)。ビールだけで年間200,000ℓの売上があるんだ。あとはクラブの入場料や、賃貸料などが主な収益源かな」

 

この利益は僕たちの懐を肥やすものではなく、芸術に還元していくためのもの。アーティストが自分たちの創造を自由にトライするのにここを使って欲しいんだ。

アーティストレジデンス、ギャラリーやラーニング施設、劇場、クラブなどはそのために建設しているよ。そしてその芸術が市民に享受されることを願っている。これがホルツマルクトの理念なんだ。

売上に余裕ができたらどうするって?

日本に行って、また何かパーティできたらいいなあ(笑)」

シュプレー川の自然生態系を育む

ホルツマルクト計画は、文化だけではなく、シュプレー川を自然の力で浄化し、市民や観光客が泳げる「川のプール」にしようというプロジェクトにも貢献している。

シュプレー川を挟んでホルツマルクトの反対側の施設の前には1.5mほどの防波堤があるが、ホルツマルクトとシュプレー川の間には防波堤がなく、川に対し、直接土や植物が接している。こうしたシュプレー川の自然生態系を育む取り組みを行なっているのは、現在ベルリン市内でホルツマルクトだけである。一方でベルリン市もまた、シュプレー川の約50の敷地内に、同様のビオトープ建設を計画している。

「もともとはホルツマルクトの建物もすべて木で作ろうと計画していたんだ。ドイツの建築の法律上、断念しざるを得なかった部分もあるけど、現在建設予定のスタートアップ向けイノベーションハブは、建物の約8割を木で作る予定だよ。

あとは、自然エネルギー団体とコラボレーションを行い、ホルツマルクトの電力は全て、ソーラーパネル、バイオガスなどの自然エネルギーで賄っている。ドイツは自然エネルギーのコストも原子力発電のコストとさほど代わりはないからね。エネルギーの無駄遣いをしたくないから、自分たちに必要な分だけ使って、余ったら近隣の住民とシェアできる仕組みを作りたいと思っているんだ。

ガソリンも環境によくないから、駐車場は用意していない。みんな自転車で来てくれ(笑)」

スタートアップのためのインキュベーション施設も建設中

エコヴィレッジと聞くと、一見テクノロジーとは程遠いように感じるが、ホルツマルクトはテクノロジーへの関心も強く抱いている。

次のプランでは、3,000㎡以上に及ぶ「ECKWERK」と呼ばれるスタートアップ向けのイノベーションハブを建設予定。ビジネスインキュベーター、学生のための宿泊施設、屋上農園などがコンセプトには組み込まれている。

建設予定の場所

「ECKWERKは、スタートアップが最初のトライを行いやすい環境にしたいんだ。

ここに入るであろうスタートアップや研究機関とアーティストのコラボレーションには非常に期待を抱いているよ。アーティストやミュージシャンは様々な構想を常に描いているからね。彼らが建築、サイエンス、ITなど様々なバッググラウンドを持つスタートアップと一緒の席で話をする機会があれば、アーティストだけではできないことを実現できる可能性につながるだろう」

2017年における都市と音楽・クラブカルチャーの関係とは?

Bar25をはじめ、Kater Holzig, Kater blauとベルリンのクラブカルチャーの変遷を辿ってきたユバール氏。彼の目には今のベルリンはどう映っているのであろうか。

「“Berlin is Berlin” かな。まず、ベルリンはベルリンであって、ドイツではない。この街はドイツの中でも特別な場所。世界に広がっていて、いろんな国のいろんな人種が集うダイバーシティだ。

ベルリンの壁が崩壊した直後は、西ドイツが経済の中心で、東ドイツはベルリンといっても何もなくて、あるものは芸術くらいで、ほとんどの建物が空き家ばかり。

当時は600ユーロもあれば、毎月いい暮らしができる程、何でも安かった。お金がかからないから、何かアイディアを持った若者がトライするには絶好の場所だったんだ。

東京やチューリッヒで、20歳くらいの若者が何かをやりたいと思っても、結構なお金を借りないといけない。借りた場合、借してくれる団体の言うことを聞かなきゃいけないなどの制限を受ける場合もある。それを考えると、ベルリンは何でも自由にできた街だと言えるね」

「ただ、今はベルリンはどんどん物価や家賃がどんどん上がっていってるから、昔に比べると簡単にトライできなくなっているのは事実。

この周辺は一等地だから特にひどい。例えば、あそこに見える古くて汚い建物は、4年前は2億5000万円だったけど、今は25億円まで上がっていたり。アーティストは色々試していくことが大切だから、制限を受けない広くて自由な環境が必要だと思うよ。

そういった観点から見ると、ベルリンは、郊外に行くと安い場所もある分、世界の他の大都市と比べると、まだまだ可能性はあるとは思う」

アーティストが何らかの制約に飲まれ始めたら、何も面白いことが生まれない。自らが社会革命家として、人々の想像力を掻き立てるきっかけを与えてきたユバール氏の精神は、ここに集う若手アーティストにも継承されていくことだろう。

アートとサイエンスの融合に人間的な未来を期待

アーティストの育成、文化と都市の共生を掲げ、様々な事業を行なっているユバール氏。同時にサイエンティストと協業し、環境に対しても持続可能な都市作りに挑戦している。

ユバール氏は、アートとサイエンスをどう捉え、その融合に何を期待しているのだろうか。

「僕にとって、サイエンスは研究や数字に特化している領域で、アートは自由な発想が求められる領域。お互いがお互いに助け合えると思っている。サイエンティストがアーティストをサポートしたり、アーティストは自由な発想でサイエンティストとは違ったアイディアを出したりできる。

アートとサイエンス、二つの融合の先には人間的な未来があると願っているよ。

テクノロジーと人間の共生においても、あらゆる技術が利益優先の商品開発のためではなくて、人間の可能性を広げてくれるものであってほしい。例えば、手のない人がちゃんと自分で食事ができるのを助けてくれるロボットのように、人間的な観点でより良い未来を築くための技術開発のようなものかな」

「そして、環境問題に対しても、サイエンスの力は不可欠。

ホルツマルクトが自然エネルギーで、自分たちの電力を賄ったり、自然の生態系を育む取り組みを実践してるが、サイエンティストと組んで、もっと画期的な取り組みができるのであれば、実践していきたいね」

まだまだ開発が続くホルツマルクト。

この現代におけるヒッピーコミューンがどう変貌遂げ、都市の中で育っていくのだろうか。自然と文化と経済の新たな共生の形の一つの事例として、今後もますます目が離せないであろう。

 

CREDIT

Saki.hibino
TEXT BY SAKI HIBINO
ベルリン在住のエクスペリエンスデザイナー、プロジェクトマネージャー、ライター。Hasso-Plattner-Institut Design Thinking修了。デザイン・IT業界を経て、LINEにてエクペリエンスデザイナーとして勤務後、2017年に渡独。現在は、企画・ディレクション、プロジェクトマネージメント・執筆・コーディネーターなどとして、国境・領域を超え、様々なプロジェクトに携わる。愛する分野は、アート・音楽・身体表現などのカルチャー領域、デザイン、イノベーション領域。テクノロジーを掛け合わせた文化や都市形成に関心あり。プロの手相観としての顔も持つ。
Mizuki
PHOTO BY MIZUKI KIN
アーティスト、写真家。東京藝術大学大学院修士課程修了後、ベルリンを拠点に活動を開始。 第3回写真1_wallグランプリ、2015年度ポーラ美術振興財団派遣海外研修員。黒くて大きな犬を飼いたいです。 http://www.kin-xx.com/

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